将棋のルールと指し方 — 初心者ガイド

将棋は、先手と後手が9×9の盤で20枚ずつの駒を動かし、相手の玉を詰ませることを目指す二人用のボードゲームです。チェスと違い、取った駒はゲームから消えず、取った側の持ち駒として盤上に打ち直せます。Ttakjiでは千日手や入玉の24点法を含む本将棋のルールで対局します。

  • 9×9の盤で指す本将棋。先手から指します。
  • 取った駒は持ち駒に。指す代わりに1枚打てます(二歩と打ち歩詰めは反則)。
  • 敵陣3段での成りは自由。二度と動けなくなる駒だけは必ず成ります。
  • 千日手:同じ局面が4回現れたら引き分け。ただし連続王手の側は負け。
  • 入玉:両方の玉が敵陣に入ったら宣言でき、24点未満は負け、両者24点以上は引き分け。

盤と駒の並べ方

将棋盤は9×9=81マスで、駒はマスの中に置きます。先手と後手の駒は同じ形で、五角形の駒がどちらを向いているかで見分けます。筋は先手から見て右から1〜9、段は後手側から一〜九と数え、マスは「7六」のように筋と段で呼びます。盤上の4つの点は目印で、ルールには関係ありません。

先手・後手が20枚ずつ並んだ将棋の初期配置
初期配置。下が先手(先に指す)、上が後手で、それぞれ20枚。後手の駒は下向き、先手の駒は上向きです。

駒の動き

駒は8種類です。玉と金以外の駒は成ることができ、成った駒は裏返されて赤い字になります。下の図では、何もない盤の5五に駒を置き、動けるマスを点で示しています。

将棋の駒と動き、成ったときの動き
駒名前動き成ると
王 玉王将・玉将全方向に1マス成らない
飛 → 龍飛車縦と横に何マスでも竜王:斜めにも1マス動ける
角 → 馬角行斜めに何マスでも竜馬:縦と横にも1マス動ける
金金将縦横と斜め前に1マス(6方向)成らない
銀 → 全銀将斜めとまっすぐ前に1マス(5方向)成銀:金と同じ動き
桂 → 圭桂馬2マス前の左右どちらかへ跳ぶ。前にしか進めない成桂:金と同じ動き
香 → 杏香車まっすぐ前に何マスでも成香:金と同じ動き
歩 → と歩兵まっすぐ前に1マス。取るときも同じと金:金と同じ動き
5五に王将を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
王将・玉将(王/玉):5五からまわりの8方向に1マスずつ。
5五に飛車を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
飛車(飛):縦と横に何マスでも。何もない盤なら5五から16マス。
5五に角行を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
角行(角):斜めに何マスでも。何もない盤なら5五から16マス。
5五に金将を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
金将(金):6方向に1マス。斜め後ろには動けません。
5五に銀将を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
銀将(銀):斜め4方向とまっすぐ前の5方向に1マス。
5五に桂馬を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
桂馬(桂):行けるのは4三と6三だけ。2マス前の左右へ、間の駒を跳び越えます。
5五に香車を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
香車(香):まっすぐ前に何マスでも。5四・5三・5二・5一。
5五に歩兵を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
歩兵(歩):まっすぐ前に1マス、5四へ。
5五に竜王を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
竜王(龍、成った飛車):飛車の動きに斜め1マスを加えて20マス。
5五に竜馬を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
竜馬(馬、成った角):角の動きに縦横1マスを加えて20マス。
5五にと金を置き、動けるマスを点で示した将棋盤
と金(と、成った歩):金と同じ6マス。成銀(全)・成桂(圭)・成香(杏)も同じ動きです。

指し方の流れ

  1. 図のように、先手と後手が20枚ずつ駒を並べます。先手から指します。
  2. 手番では、盤上の自分の駒を1つ動かすか、持ち駒を1枚、空いているマスに打ちます。
  3. 相手の駒があるマスに動くと、その駒を取れます。取った駒は成っていない状態で持ち駒になり、自分の駒として使えます。
  4. 敵陣(相手側の3段)に入る・敵陣の中で動く・敵陣から出るときは成ることができます。二度と動けなくなる歩・香・桂は必ず成ります。
  5. 持ち駒は空いているマスならどこにでも打てます。ただし、動けなくなる場所、二歩になる筋、すぐに詰む打ち歩詰めには打てません。
  6. 自分の玉を王手されたままにしてはいけません。
  7. 相手の玉を詰ませれば勝ちです。
  8. 投了、オンラインでの時間切れ、千日手、入玉の24点法でも対局は終わります。

成り

相手側の3段が自分の敵陣です(先手は一〜三段、後手は七〜九段)。飛車・角・銀・桂・香・歩が敵陣に入る・敵陣の中で動く・敵陣から出るとき、成るか成らないかを選べます。飛車は竜王に、角は竜馬になり、ほかの4種類は金と同じ動きになります。

必ず成るのは、成らないと二度と動けない駒だけです。いちばん奥の段の歩と香、奥から2段の桂がこれにあたります。持ち駒を打つときは、敵陣の中でも必ず成っていない状態で置きます。

先手の敵陣に色を付け、4四の銀、7二の歩、2四の桂を置いた将棋盤
先手の敵陣は一〜三段。4四の銀は3三・4三・5三で成っても成らなくてもかまいません。7二の歩と2四の桂は、成らないと二度と動けないので必ず成ります。

持ち駒を打つ

取った駒は持ち駒として盤の横の駒台に置きます。以後の手番では、盤上の駒を動かす代わりに、持ち駒を1枚、空いているマスに自分の駒として打てます。打った駒は成っていない状態で、次の手番から動かせます。打って王手をかけることもできます。

先手が5二に銀を打って王手をかけた将棋盤△▲歩
先手が持ち駒の銀を5二に打って王手。歩はまだ先手の駒台に残っています。

打てない場所(反則)

二度と動けない場所には打てません。いちばん奥の段の歩と香、奥から2段の桂がそうです。さらに、歩だけに関わる反則が2つあります。

二歩

成っていない自分の歩がある筋に、もう1枚歩を打つことはできません。と金(成った歩)は数えません。

先手が歩を持ち、打てない2マスと打てる1マスを示した将棋盤△▲歩
5五に歩を打つと二歩(5筋にはもう先手の歩がある)、7一は二度と動けないので反則。3三にあるのはと金で歩ではないので、3五には打てます。

打ち歩詰め

歩を打ってすぐに詰ませることはできません。逃げ道のある王手として歩を打つこと、盤上の歩を突いて詰ませること、歩以外の駒を打って詰ませることは反則ではありません。

1二に歩を打つと後手の玉が詰んでしまう局面の将棋盤△▲歩
1二に歩を打つとすぐに詰むので、打ち歩詰めで反則です。1三の歩を1二に突いて同じ形にするのは反則ではありません。

Ttakjiでは反則の手は指せないようになっています。盤と駒で指す実戦では、二歩などの反則はその場で負けになります。

王手と詰み

玉が取られそうな状態を王手といい、王手をかけられた側はすぐに防がなければなりません。玉が逃げる、王手している駒を取る、間に駒を動かすか打って防ぐ(合い駒)のどれかです。どれもできなければ詰みで、対局は終わります。

先手が5二に金を打ち、5一の後手玉を詰ませた将棋盤△▲
5二に打った金で王手。金は5三の歩に守られ、逃げるマスもないので詰みです。金を打って詰ませるのは反則ではなく、打って詰ませてはいけないのは歩だけです。

対局の終わり方

ほとんどの対局は詰みか投了で終わります。ほかにも次のような終わり方があります。

  • 詰み:詰まされた側の負け。
  • 投了:いつでも負けを認めて投了できます。
  • 時間切れ(オンライン):持ち時間を使い切ると負け。
  • 千日手:同じ局面が4回現れたら引き分け(連続王手の側は負け)。
  • 入玉:24点法による宣言。
  • 合意:引き分けの提案を相手が受け入れたとき。
  • 手数制限:400手で引き分け。両方の玉が敵陣にあれば24点法で判定します。

王手されていないのに指せる手が1つもない側は負けです。持ち駒があるので、実戦ではほとんど起こりません。

千日手

同じ局面(盤上の駒、両者の持ち駒、手番)が4回現れると、千日手で引き分けになります。Ttakjiでは自動で判定します。

その局面が最初に現れてから、一方が毎手王手をかけていた場合は、王手をかけていた側の負けです(連続王手の千日手)。

両者の飛車が行ったり来たりしている将棋盤
先手の飛車が2八→3八(1)、後手の飛車が8二→7二(2)、そして両方が元に戻ります(3、4)。これを3回くり返すと最初の局面が4回目になり、千日手で引き分けです。

入玉と持将棋

両方の玉が敵陣に入ると、詰ませるのが難しくなります。そのときは、王手されていない手番の側が宣言できます。

盤上と持ち駒の点数を数えます。飛車と角(成った駒も含む)は5点、玉以外のほかの駒は1点で、全部で54点、初期配置では1人27点です。24点未満の側は負け、両者とも24点以上なら引き分け(持将棋)です。ほかの場所では別の入玉ルール(27点法など)が使われることもありますが、Ttakjiでは常にこのルールです。

両方の玉が敵陣に入り、両者の駒台に持ち駒がある将棋の局面△銀×2桂×2香×2歩×9▲飛角銀×2桂×2香×2歩×9
両方の玉が敵陣にいます。先手は32点、後手は22点なので、どちらが宣言しても後手が24点未満で、先手の勝ちです。

「入玉宣言」ボタンは両方の玉が敵陣にいるときだけ表示されます。確定する前に、両者の点数と結果が表示されます。

棋譜の読み方

日本語の棋譜は「▲7六歩」のように、先手(▲)・後手(△)の記号、移動先のマス、駒の名前の順に書きます。直前の手と同じマスに指すときは「同」、持ち駒を打つときは、盤上の同じ駒もそのマスへ動ける場合だけ「打」、成るときは「成」、成らないときは「不成」を付けます。ほかの言語の画面では P-7f のような西洋式の表記を使います。

基本の戦い方

初心者が勝ちやすくなる5つのポイントです。

まず囲いを作る

攻める前に、玉を中央から離して金と銀で囲いましょう。飛車を元の筋に置いたまま戦う居飛車では矢倉、飛車を反対側に振る振り飛車では美濃囲いがよく使われます。

飛車と角を働かせる

飛車と角はいちばん強い駒です。早めに角道を開け(よくある初手▲7六歩がそれです)、飛車を攻める筋に向けましょう。角の交換はよくありますが、相手の持ち駒になった角はどこにでも打てるので、まず自玉の周りを確かめましょう。

持ち歩を大切に

持ち駒の歩があれば、攻めを止めたり、自分の攻めのきっかけを作ったりできます。歩がなくなると守りが薄くなります。二歩にも注意しましょう。

攻め駒と守り駒を数える

相手の玉に届く自分の駒が、守る駒より多ければ攻めは決まりやすくなります。駒を1枚取れば自分の打てる駒が1枚増え、1枚取られれば相手の打てる駒が1枚増えます。

成るタイミングを考える

飛車・角・歩はほとんどの場合、成ったほうが得です。銀と桂は成らないほうが働くこともあります(成銀は斜め後ろに下がれなくなります)。そんなときは不成を選びましょう。

将棋とチャンギ・中国将棋・チェスの違い

将棋、チャンギ(朝鮮将棋)、中国将棋、チェスは同じ古いゲームから生まれ、どれも相手の王を詰ませれば勝ちですが、遊び方はかなり違います。

将棋とチャンギ・中国将棋・チェスの比較
ルール将棋チャンギ中国将棋チェス
盤9×9の81マス縦横9×10本の線、交点90、九宮あり縦横9×10本の線、交点90、川と九宮あり8×8の64マス
駒1人20枚、マスの中1人16枚、線の交点1人16枚、線の交点1人16個、マスの中
先に指す側先手(▲)楚(チョ)赤白
取った駒持ち駒になり、打ち直せるゲームから消えるゲームから消えるゲームから消える
成り・昇格ほとんどの駒が敵陣3段で成るなしなし(兵は川を越えると横にも動ける)ポーンが最終段で昇格
王盤のどこでも、1マスずつ九宮から出られない九宮から出られない。王同士が向かい合えない盤のどこでも、1マスずつ。キャスリングあり
指せる手がない負け(ほぼ起こらない)ステイルメイトなし。パスする負けステイルメイトで引き分け
詰まないとき千日手の引き分け、入玉の24点法、400手制限点数で判定(漢に+1.5点)くり返しや合意で引き分け。Ttakjiでは連続王手の側が負けくり返し、合意などで引き分け

チャンギ、中国将棋、マークルック(タイ将棋)もTtakjiで遊べます:チャンギ・中国将棋・マークルック

Ttakjiでの対局

  • AI対局には時計がなく、待ったができます。強さはやさしい・ふつう・むずかしいの3段階で、先手・後手・ランダムから選べます。
  • 動き表示:駒に小さな点で動ける方向を表示します。AI対局では日本語以外でオン、オンライン対局ではオフが初期設定で、どの対局でもいつでも切り替えられます。設定はこの端末に保存されます。
  • オンライン対局と友達対局は、持ち時間5分と秒読み30秒×3回です。持ち時間を使い切ると1手30秒になり、30秒を超えるたびに秒読みを1回使います。
  • 時間をすべて使い切ると負けです。接続が切れている間も時計は進みます。
  • 先手・後手はランダムに決まり、再戦のたびに入れ替わります。
  • 投了、引き分けの提案(1局に3回まで)、条件を満たしたときの入玉宣言ができます。千日手は自動で判定します。待ったはAI対局だけです。
  • レーティング対局は将棋専用のイロレーティング(初期値1,200)で、Googleログインが必要です。

よくある質問

Ttakjiの将棋は無料ですか? インストールは必要ですか?

はい、無料です。ブラウザでそのまま遊べて、インストールは不要です。ニックネームを決めるだけで、AI、ランダムな相手、リンクで招いた友達と対局できます。Googleログインが必要なのはレーティング対局とランキングだけです。 ほかのプレイヤーが見つからないときは、ランダム対戦の相手の一部がAIになることがあります。

持ち駒はどう使うのですか?

取った相手の駒は自分の持ち駒になります。以後の手番では、盤上の駒を動かす代わりに、持ち駒を1枚、空いているマスに打てます。打った駒は成っていない状態で置かれ、相手の玉のすぐそばに打つこともできます。

歩を打って詰ませてもいいですか?(打ち歩詰め)

いいえ。歩を打ってすぐに詰ませる手は「打ち歩詰め」で反則です。逃げ道のある王手として歩を打つこと、盤上の歩を突いて詰ませること、歩以外の駒を打って詰ませることはできます。また、成っていない自分の歩がある筋には歩を打てません(二歩)。

駒はいつ成れますか? 必ず成らないといけませんか?

飛車・角・銀・桂・香・歩は、敵陣(相手側の3段)に入るとき、敵陣の中で動くとき、敵陣から出るときに成れます。成るかどうかは自由ですが、いちばん奥の段の歩と香、奥から2段の桂のように、成らないと二度と動けない駒は必ず成ります。玉と金は成らず、打った駒は成っていない状態で置きます。

将棋の勝敗はどう決まりますか?

ふつうは詰みか投了で決まります。そのほか、オンラインでの時間切れ、千日手(引き分け)、両方の玉が敵陣に入ったときの24点法による宣言、合意の引き分け、400手での引き分けでも終わります。

千日手とは何ですか?

同じ局面(盤上の駒、両者の持ち駒、手番)が4回現れると千日手で引き分けです。ただし、一方が毎手王手をかけ続けていた場合(連続王手の千日手)は、王手をかけていた側の負けになります。Ttakjiでは自動で判定します。

入玉したらどうなりますか?(持将棋・24点法)

両方の玉が敵陣に入ったら、王手されていない手番の側が宣言できます。飛車と角(成った駒も含む)は5点、玉以外のほかの駒は1点として、盤上と持ち駒を数えます。24点未満の側は負け、両者とも24点以上なら引き分け(持将棋)です。

将棋とチェスは同じですか?

いいえ。どちらも古代インドのゲームが起源で、相手の王を詰ませれば勝ちですが、将棋は9×9の盤と20枚ずつの駒を使い、取った駒を持ち駒として打てます。成りは敵陣の3段で起こり、指せる手がない側は引き分けではなく負けになります(実戦ではほぼ起こりません)。

将棋とチャンギ・中国将棋(シャンチー)の違いは?

チャンギと中国将棋は9×10の盤の線の交点に駒を置き、九宮があり(中国将棋には川もあります)、取った駒はゲームから消えます。将棋は9×9のマスの中に駒を置き、九宮はなく、駒が成り、取った駒を持ち駒として使えます。3つともTtakjiで遊べます。

駒の動きを覚えていなくても指せますか?

はい。駒を選ぶと動けるマスが表示されます。「動き表示」をオンにすると、各駒に動ける方向が小さな点で表示されます。初期設定では日本語版はオフ、ほかの言語版はAI対局のみオンです。どの対局でもいつでも切り替えられます。

コンピューターと一人で対局できますか? AIの強さは?

はい。AIはブラウザの中で動き、3段階から選べます。アカウントは不要です。やさしい2段階は初心者向け、いちばん強いレベルは初心者や気軽に指す人には手ごわい相手ですが、有段者には物足りないでしょう。AI対局では待ったもできます。

先手と後手とは何ですか?

先手(▲)が最初に指し、後手(△)が2番目に指します。駒の色は同じで、駒の向きでどちらの駒かを見分けます。オンライン対局では先手・後手はランダムに決まり、再戦のたびに入れ替わります。

さっそく指してみましょう